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フリーランスの商流はこう変わる:案件サイト依存から抜ける3つのルート
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フリーランスの商流はこう変わる:案件サイト依存から抜ける3つのルート

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EEG Editorial

Content Team

人月が「守ってくれる時代」は静かに終わりつつある 受託開発の現場って、長いこと「人月」「常駐」「仲介」という商流で回ってきました。 発注側にとっては調達しやすいし、受け側にとっては売上を立てやすい。わかりやすい仕組みです。 ただ、AIの普及で何が起きたかというと──開発単価の“根拠”が変わったんですよね。 • コーディング量そのものの価値が下がる(速く作れるのが当たり前になる) • 「人を何人入れ…

人月が「守ってくれる時代」は静かに終わりつつある

受託開発の現場って、長いこと「人月」「常駐」「仲介」という商流で回ってきました。
発注側にとっては調達しやすいし、受け側にとっては売上を立てやすい。わかりやすい仕組みです。

ただ、AIの普及で何が起きたかというと──開発単価の“根拠”が変わったんですよね。
• コーディング量そのものの価値が下がる(速く作れるのが当たり前になる)
• 「人を何人入れるか」より「どれだけ早く成果を出せるか」へ期待値が移る
• 仲介が多い商流ほど、単価が下がったときに“取り分”が先に削られる

この状態で「案件サイトで単価の良い案件を探して、アサインされるのを待つ」だけだと、どうしても**“選ばれる側”のゲーム**になりやすい。

じゃあ、どうするか。
結論はシンプルで、フリーランスが“選ぶ側”へ回れる商流を自分で作ることです。

今日は、そのための現実的なルートを3つに絞って提示します。

ルート①:課題起点の直請け(“作業”ではなく“問題解決”で契約する)

何が変わるのか

案件サイトの多くは「要員の調達」です。
直請けは「課題の解決」です。ここが決定的に違う。

AI時代に強いのは、実は“速く作れる人”だけじゃありません。
何を作るべきかを決め、成果が出る形に落とし込める人です。

直請けの入口は、技術の話じゃなくて、だいたいこういう話です。
• 問い合わせが増えない
• 現場の入力が追いつかない
• 受発注がぐちゃぐちゃで毎月炎上している
• データが散らばって意思決定できない

ここから「要件」ではなく「課題」を起点に握れると、価格は“人月”から離れます。

勝ち筋(直請けで勝つ人の共通点)

業務の言語で話せる(機能ではなく、業務フロー・ボトルネック)
• いきなり開発しない(先に診断設計で主導権を握る)
• 小さな成果を先に出す(“PoC”というより現場で使える一歩を納品する)

提案の型(今日から使える)

直請けは「大きなシステムを一括受注」じゃなくていい。むしろ最初は小さく始めた方が勝てます。
• 30〜60分の課題ヒアリング
• 1〜2週間の「業務整理+改善案+簡易プロトタイプ」
• そこで成果が出たら、段階的に実装へ

価格も人月で出さず、成果物ベースにする。
• 業務フロー整理(ドキュメント)
• 改善案(優先順位と投資対効果の概算)
• プロトタイプ(動くもの)
• 実装計画(ロードマップ)

この“入口商品”を持っているだけで、直請けの難易度は一段下がります。

今日からできる動き方

• 自分の過去案件を棚卸しして、「どんな課題を解いたか」を3つ書き出す
(技術ではなく“業務課題”で)
• そのうち1つを、A4一枚のサービス説明にする
「こういう会社の、こういう詰まりを、こう解いて、こういう成果が出る」
• まずは“営業”じゃなくて“相談”を取りに行く
過去の同僚、取引先、知人経営者に「最近、業務で詰まってるところないですか?」で十分

ルート②:内製化支援・技術顧問(“作る人”から“作れる組織を作る人”へ)

何が変わるのか

AIが入って一番焦っているのは、実は発注側です。
「AIで速くなるらしい」けど、
• 品質はどう担保する?
• セキュリティや情報漏えいは?
• そもそも誰が設計・レビューする?
• 属人化が加速しないか?

ここが怖い。だから今、内製化を進めたい企業ほど“外部の目”が必要になります。

この需要は、案件サイトの「要員」枠に出にくい。
でも確実に存在します。特にスタートアップ〜中堅の伸びている会社ほど強い。

勝ち筋(顧問で選ばれる人の共通点)

• 手を動かすだけでなく、判断基準を提供できる
(設計の原則、レビュー観点、採用基準、技術選定の軸)
• “偉そうに言う”のではなく、現場が回る形に落とす
(会議体、ドキュメント、運用ルール)
• 月額で価値が見える
(「今月何が良くなったか」を説明できる)

提供メニューの例(パッケージとして持つ)

• 週1回の技術相談+アーキレビュー
• PRレビュー/品質基準の整備
• AIコーディング導入ガイドライン(禁止事項、レビュー手順、ログの扱い)
• 障害・運用の設計(監視、アラート、オンコールの設計)
• 開発プロセス整備(要件→設計→実装→検証→運用の“詰まり”を取る)

ポイントは、自分がいないと止まる形にしないこと。
顧問は“自走させる”仕事です。ここができると長期契約になります。

今日からできる動き方

• 「技術顧問として月に何を提供するか」を箇条書きで10個出す
そこから3つに絞って“看板”にする
• 過去に炎上した案件を思い出し、「あれは最初に何を決めていれば防げたか」を言語化する
それが顧問メニューになる
• ターゲットは“内製化したい会社”
「採用できない」「品質が不安」「AIを使いたい」が口癖の会社に刺さります

ルート③:特定領域の実装パッケージ化(“毎回ゼロから”をやめて利益率を守る)

何が変わるのか

AIで実装が速くなるほど、皮肉なことに“毎回オーダーメイド”は割に合わなくなります。
なぜなら、速く作れる分だけ単価交渉が厳しくなるからです。

ここで効くのが、特定領域のパッケージ化
要は「よくある課題」を、再利用できる資産(テンプレ、設計、運用)にして、固定価格で売る。

例としては、こんな感じです(あくまで一般例)。
• 問い合わせ対応の自動化(ナレッジ整備+検索+運用設計まで)
• 社内データ統合(散らばったCSV・SaaSの集約とダッシュボード化)
• 請求・入金消込の自動化(会計連携・例外処理込み)
• RAG/社内検索の導入(“作って終わり”じゃなく更新運用まで)

大事なのは、「AIを入れます」では売れないこと。
売れるのは「現場の面倒が減る」「ミスが減る」「意思決定が速くなる」という成果です。

勝ち筋(パッケージ化で勝つ人の共通点)

• 範囲を絞るのが上手い(やらないことを決める)
• 導入〜運用までの“つまずき”を先回りして潰してある
• 料金体系が明快(オプションが整理されている)
• 初回の導入が軽い(2週間で最小構成が立ち上がる)

パッケージは「営業が強い人のもの」と思われがちですが、違います。
現場を知っている人ほど作れる。再現性を持っているのは、経験者だからです。

今日からできる動き方

• 過去案件を振り返って、「3回以上やったこと」を探す
それがパッケージ化候補です
• “最小構成”を決める
「2週間でここまで」「この条件なら固定価格」まで落とす
• デモを作る(完成品じゃなくていい)
10分の画面録画でも、提案の通りやすさが段違いになります
• 価格は迷ったら「入口は固定」「追加はオプション」で設計する
発注側は買いやすく、あなたは利益を守りやすい

3ルートに共通する「商流の主導権を握る」ための考え方

最後に、どのルートにも効く共通原則をまとめます。

1) “技術”ではなく“成果”を名刺にする

「Reactできます」「AWSできます」は差別化になりません。
AIでその差は薄まります。
• 受発注が回るようになった
• 月末の締め処理が半日になった
• 問い合わせ対応が2人分減った
• データが1か所に集まり、会議の意思決定が速くなった

こういう“成果”の言葉が、直請けにも顧問にもパッケージにも効きます。

2) 小さく売って、大きく育てる

いきなり大きい契約を狙うと、失注リスクが上がります。
入口は軽く、信頼を積んで単価を上げる。これが王道です。

3) 案件サイトは“捨てる”のではなく“依存を減らす”

現実の話、いきなりゼロにしなくていい。
生活がある。キャッシュフローもある。

ただ、案件サイト一本足は危うい
だから「直請けの芽」「顧問の芽」「パッケージの芽」を並行で育てる。
これが一番安全で、一番強い。

まとめ:AI時代のフリーランスは「選ばれる人」ではなく「選べる人」へ

AIで開発は速くなる。これは止められません。
だからこそ、人月・常駐・仲介の商流だけにいると、価格が下がったときに守りきれない。

抜け道は3つあります。
• 課題起点の直請けで、成果で契約する
• 内製化支援・技術顧問で、組織の“判断”を握る
• 特定領域をパッケージ化して、利益率を守る

どれも、今日から小さく始められます。
大きく変える必要はありません。依存を減らす方向に一歩ずつ動くだけで、商流は変わります。

もしあなたが今、「案件サイトを見続けるのがしんどい」「単価交渉で削られる」と感じているなら、
まずは3ルートのうち一つだけでいいので、入口商品(提案の型)を作るところから始めてください。
それが“選ぶ側”への最短ルートになります。

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