
地上戦セールス:客先の沈黙を開発へ持ち帰る
客先の沈黙を開発へ持ち帰る。 セールスの仕事は、うまく話すことだと思われがちだ。 けれど、EEGで必要としている地上戦のセールスは、話す人である前に、現場の反応を正しく持ち帰る人だ。 ネットで資料を見せる。LPを作る。広告を出す。問い合わせ…

EEG Editorial
Content Team
作れるだけでは、会社にはならない。 この言葉は、作る人を下に見ているわけではない。むしろ逆だ。サービスをゼロからリリースまで持っていける人は、AI時代の開発会社にとっていちばん希少な主役だと思っている。 ただ、その主役がどれだけ強くても、作ったものが事業として残るかどうかは、別の勝負になる。 ぼくはIT受託開発の会社を30年以上経営してきた。良いものを作ったのに売れないサービスを見てきた。技術的に…
作れるだけでは、会社にはならない。
この言葉は、作る人を下に見ているわけではない。むしろ逆だ。サービスをゼロからリリースまで持っていける人は、AI時代の開発会社にとっていちばん希少な主役だと思っている。
ただ、その主役がどれだけ強くても、作ったものが事業として残るかどうかは、別の勝負になる。
ぼくはIT受託開発の会社を30年以上経営してきた。良いものを作ったのに売れないサービスを見てきた。技術的にはたいしたことがなくても、売り方と継続の設計がうまくて残るサービスも見てきた。悔しいけれど、世の中は「良いものだから使われる」ほど素直ではない。
人は、自分で作ったものを高く見積もる。これは根性の問題ではなく、かなり自然な心の動きだ。夜中まで直した機能、悩んで決めた設計、自分だけが知っている苦労があるほど、作った本人には価値が大きく見える。
でもユーザーは、その苦労を見ていない。
見るのは、今の自分の困りごとが減るか。お金を払う理由があるか。使い続けるほど楽になるか。社内で説明できるか。明日も開きたくなるか。そこだけだ。
だからEEGでは、7割のエンジニアがサービスを作りまくる会社にしたい。同時に、3割には資金調達と経営のプロが必要だと思っている。
経営の数字というと、作り手の熱を冷ますものに見えるかもしれない。
売上、粗利、継続率、CAC、LTV、資金繰り。こういう言葉が並ぶと、せっかく生まれたサービスが、急に会議室の冷たい資料に閉じ込められる気がする人もいると思う。
でも本当は、数字は作り手を縛るためのものではない。
作り手が、自分のサービスを死なせないためのものだ。
たとえば、月に何人が使い始めて、何人が残り、何人が払ってくれて、どこで離脱しているのか。広告に1万円使ったら、どれだけの見込み客が来て、そのうち何人が商談や登録まで進むのか。1社を獲得するのにいくらかかり、その1社がどれくらいの期間、どれくらい払ってくれるのか。
これを見ないまま作り続けると、努力の向きがずれる。
使われていない機能を磨き続けたり、本当は価格を変えるべきなのに画面だけ直したり、営業の言葉が刺さっていないのに機能不足だと思い込んだりする。
数字は冷たい刃物ではなく、地図であってほしい。
どこで迷っているのか。どこに進めば生き残れるのか。どこで戻るべきなのか。それを作った本人に見えるようにするのが、経営のプロの仕事だと思っている。
資金調達も同じだ。
ぼくは、資金調達のプロに、作った本人の主役を奪ってほしいわけではない。数字に強い人が上から正解を押しつける会社にしたいわけでもない。
資金調達は、作る時間を買う仕事だと思っている。
あと3か月あれば検証できる。あと1人採れれば運用が回る。あと少し広告を試せれば、届く市場が見える。そういう局面で、資金がないだけでサービスが終わるのはもったいない。
もちろん、資金があれば何でも解決するわけではない。むしろ資金が入ったことで、判断が雑になることもある。だからこそ、資金調達と経営はセットで必要になる。
どれくらいの期間を買うのか。その時間で何を検証するのか。どの数字が伸びなければ撤退するのか。どこまで粘るのか。どこで作り直すのか。
この判断を、作った本人と一緒にやれる人が必要だ。
EEGの基本は、受託ではなくレベニューシェアだ。
納品して終わりではない。使われなければ、ぼくたちも儲からない。売れなければ、作った本人の熱も続かない。だから、作る力だけでは足りないという現実から逃げない。
ただし、主体はあくまで作った本人だ。
7割のエンジニアが作り、3割のプロが売れる形、広がる形、使われる形、資金が集まる形へ磨いて世に出す。経営のプロは、主役を交代させるためにいるのではない。主役が舞台から降りずに済むように、足場を作るためにいる。
作れる人は、強い。
でも、作れるだけでは会社にならない。
だからEEGには、作り手の熱を尊重しながら、売上、粗利、継続率、CAC、LTV、資金繰りまで見て、サービスを事業として残す人が必要だ。
作った本人を主役のまま、数字で支えられる人。
資金と経営で、サービスの寿命を伸ばせる人。
そういう人に、EEGの3割として加わってほしい。